2012年10月15日月曜日

秋の贈り物

昨夕突然に届きました。思いがけない秋の贈り物。

宮崎県のNPOアースウォーカーズさんからでした。
http://earthwalkers.jp/index.html

震災以降、福島を中心に変わらず地道に活動してらっしゃる団体です。

ご支援に感謝しながら、子どもたちと一緒にいただきたいと思います。



2012年10月14日日曜日

第1回運動会を終えて


今日はアルゴ幼稚舎保育園の初めての運動会でした。(昨年はYPKのSports Dayに交ぜてもらいました。)

たくさんの方々と最初の運動会を迎えることが出来たことを心から嬉しく思います。

お遊戯や徒競走、リレーなど、1歳さんから頑張りました。親子競技、おじいさまおばあさまとの競技などもあり、ご家族みんなで楽しんでいただけたと思います。

運動会は子どもの身体的な成長を確認していただく大切な表現の場だと思っております。今日の運動会を通して、お子様の成長を実感していただければこの上ない喜びです。



2012年3月11日日曜日

アニバーサリー反応

あれからちょうど1年が経ちました。

今朝メールを開いたら、あさかホスピタル、あさかストレスケアセンターの方からメールが届いていました。「アニバーサリー反応」についての資料でした。

震災以降「子どもの心ケア」と声高に言う人は多いですが、私はむしろ大人(保護者)の心ケアの方が大事じゃないかと思っています。

子どもが心を病むときは、たいてい親が心を病んでいる場合が少なくないと思うのです。親の不安や苛立ち、戸惑いや悲しみを子どもは敏感に感じ取って不安定になっているケースをこれまで何回か見てきました。

たとえ親が子どもには気付かせまいと一生懸命隠しても、子どもは自覚もないまま容易に気付いてしまっているものです。

以下、「アニバーサリー反応」とその対処法についてです。ちょっと長くなりますが、ご紹介したいと思います。興味のある方は読んでください。

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大きな出来事があった後、関連する特定の日付をきっかけに、その当時のつらさや悲しさがよみがえったり、心身の不調が現れたりすることがあります。これを『アニバーサリー(記念日)反応』といいます。

これは誰にでも起こり得る一時的な反応で、ほとんどの場合は自然に軽快します。こうしたことがあったときは、焦ったり、無理に感情に抑えつけることはありません。そっと、優しく自分自身を労わってあげましょう。

震災関連の報道に触れることや、式典への参加がつらいと感じる時には、距離を置くことも大切です。「しっかりしなければ」など、焦る必要はありません。もう少しゆっくりエネルギーを補充してみましょう。

何か特別なことをする必要はありません。自分にとって心地よい・楽しいと思えることをしたり、ほっとできる時間をもつことが、エネルギーの補充につながります。何もする気にならない時は、とにかくゆっくりと休養に専念するのも有効です。

*のんびりする
*寝る
*暖かいものを飲む
*音楽を聴く
*ゲームをする
*料理
*アロマ
*おしゃべり
*文章を読む/書く
*スポーツをする/観る

決して「もっと大変な人がいる」「我慢すれば大丈夫」とは思わないでください。つらいときは、つらいと声に出してよいのです。自分なりの感覚を大切に、それぞれのペースで過ごしていきましょう。

どうしてもつらい気持ちが続くときは、ひとりで我慢せず、早めに専門機関に相談しましょう。

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2012年2月27日月曜日

浄水器が設置されました

2月25日、新生実業さんのご好意で、アルゴへ浄水器を1台設置していただきました。
あまたある浄水器。最近ではいろんな業者が福島めがけて営業の猛攻撃をかけているようにも感じられますが、こちらの浄水器は浄水器協会の逆浸透膜浄水器適合マークにちゃんと適合した製品で、放射性ヨウ素を90%以上除去できたという実験結果も得られているので安心です。
今週から早速子どもたちの給食や麦茶で活用させていただいています。
新生実業さんへあらためて感謝申し上げます。

2011年10月4日火曜日

脳を鍛えるには運動しかない!


2011年9月17日(土)、あさかホスピタルで開催されましたレイティ博士の講演に参加してまいりました。

レイティ博士は、医学博士であり、医学部臨床精神医学準教授として、ハーバード大学で10年以上にわたり教鞭を執っていらっしゃいます。

「脳を鍛えるには運動しかない」(NHK出版)は、博士の著書のタイトルです。

われわれは、漠然とした感覚、あるいは自分たちの経験的観測で、なんとなく「運動は頭にいい」ということをすでに知っています。ましてや子どもなら、その効果も顕著に期待できますから、多くの教育現場において運動が積極的に取り入れられていることは言うまでもないことです。

レイティ博士は、数多くの実験データから、その事実を科学的に実証なさっています。すなわち、やっぱり「運動は頭によかった」んだ、ということです。

私は、不勉強なことに、今回あさかホスピタルの方からお声を掛けていただくまで、レイティ博士のことは全く存知申し上げませんでしたし、あさかホスピタルの院長先生がお考えになっていらっしゃることも分からなかったと思います。今回の機会に感謝したいと思います。

さて、詳細な実証研究の数々については、博士の著書を各自ご覧になっていただくとして、レイティ博士は、毎日20~30分の有酸素運動が、脳の前頭前野に大きな良い影響を与え、「記憶する」、「認知する」、「集中する」、「作業を効率よく行うために学習する」、「評価する」、「発明・造形する」そして「感情を豊かにする」などの力を引き出すということです。

また、行動に問題のある子どものケースでも良い効果が認められ、「意欲が高まる」、「自我機能が高まる」などの結果が現れたということです。

そして、今回の原発事故により、子どもたちの屋外活動が制限されていることについて、潜在的な問題行動について危惧していらっしゃいました。

幸いなことに、ワイズの子どもたちは、エアートラックがあるおかげで、レイティ博士がおっしゃるところの30分の有酸素運動を実践することが可能な環境にあります。

YPKについては、毎日30分のPE(体育)の時間が設定されております。子どもたちは、エアートラック活動(先生の監督の下、自由に跳ぶ時間と、先生の指導による運動をする時間に分かれています)に加えて、今は運動会に向けたお遊戯のお稽古に取り組んでおります。午後から通学してくるアフタースクールYISやASPの学童さんたちは、その日の課業終了後の5時30分より、毎日6時頃までエアートラックを行っています。

ただ、いずれも午後の活動で実施いたしていますので、「朝」という時間にこだわるとするならば、さっそくYPKについては、朝のフリープレイタイムを利用して、朝のエアートラックの時間を設定したいなと考えております。

また、アルゴ幼稚舎保育園においては、「運動能力の育成」はその教育理念の3本柱の一つであることから、積極的にレイティ博士の研究に学んで、幼児にとって最も効果的な運動の方法を模索していきたいと思いました。



そして、週末の一般開放でいらっしゃる郡山市民の皆さまについてですが、一人でも多くの市民の皆さまに「まなそびプレックス」の存在を知っていただき、エアートラックを親子一緒に楽しんでいただき、汗を流してほしいなと願っています。

2011年9月11日日曜日

震災から半年を迎えて


平成23年3月11日のあの大震災から、今日でちょうど半年が経過しました。皆さま、それぞれの思いで今日のこの日を迎えていらっしゃると思います。

あの日以来、二度と会えなくなってしまった人、遠くへ行ってしまった子どもたちがおります。彼らのことを思うと、まるで時間が止まってしまったかのような感覚を覚えます。とても残念なことですが、仕方のないことです。

しかし、この半年間、私たちを取り巻く環境は、日々刻々めまぐるしいほどに変化しております。しかもそれは、いまだに現在進行形の状況です。

私たちは震災後、この郡山市で、復興のために全力でお仕事をなさっている保護者様が一人でも私たちを必要とする限り、どんなことが起こっても全身全霊を尽くして大切なお子さまをお預かり申し上げようと心に誓って、保育・教育に取り組んで参りました。

そしてこれからも、状況の変化に敏感に対応しながら、お子さまの安全を何より優先して、最善を尽くして参ります。

震災から半年が経過した今、とても感じていることは、子どもたちが室内でもしっかり体を動かせる環境をきちんと整備する必要性です。ご存知の通り、震災後放射線の影響により、子どもたちの屋外活動は極端に制限されております。

施設「まなそびプレックス」は、寒い冬場や雨の日でも関係なく子どもが運動できるようにと考え、エアートラックやサイバーホイールのような遊具を設置し、2009年7月にオープンしました。週末は一般の皆さまに施設を開放し、親子で楽しくご利用いただいております。

震災後ご利用者数は倍増している状況で、毎週必ず新規のお客様がいらっしゃいますので、ますますご利用のニーズが高まっているのを感じております。

ワイズプリスクールアンドキンダーガーテン(YPK)は2学期に入り、入園の問い合わせや見学者が急に増加し、何名かの新しいお友だちもお迎えいたしております。また、YISとその他の学童保育の部門でも、やはり体を動かせる広さや設備があることはとても重視されていると感じます。

それは、震災後4月に開園したアルゴ幼稚舎保育園でも同様であると思います。先週から未就園児クラス「ばおばぶの木」が開講しましたが、初回ながら7組の親子にご参加いただきました。少人数制、十分な室内の活動面積、九州産食材にこだわった給食など、保護者の皆さまにもご共感いただけたことと思います。

ただ、間違えてはいけないことは、屋内運動設備で体を動かすだけでは十分ではないということです。体を使うのと同じくらい頭を使うことが重要であり、子どもの成長には双方のバランスが必要不可欠であるということです。

「まなそびプレックス」には、エアートラックのかたわらにあれだけ多くのパズルやブロックが準備されているのはそのことですし、当園に通う幼児・小学生の皆さんが楽しんでいるちのうあそびやさんすうパズルも、YPKの「ユニット」やアルゴの「プロジェクト」もそういうことです。

今、福島は世界中から注目されています。「可哀そうに」という同情の眼差しもありますが、「いかに復興をとげるのか」という期待の眼差しも確かに受けていると思います。

福島はこの先、どのような未来を築いていくのか、それは今ここにいるこの子どもたちの両肩にかかっていると思います。私たちは、逆境をバネに、強く伸びる逞しさを子どもたちに期待します。その強さと優しさで、自分たちの未来を自分たちの手で切り開いていける人間になってほしいと望んでいます。

そして、私たち大人は、そのような子どもたちのために、いったい何ができるであろう、いや何をしなくてはいけないのだろう…とあらためて心に問いかけています。私たちが子どもたちのためにできること、これからも日々模索を続けたいと思います。